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  12月1日午前、記念館で「歴史を刻んで勇敢に前進する-2022年度シリーズ新書発表会」が開催された。『南京大虐殺史』(カザフ語)(スペイン語)、『南京大虐殺国際安全区研究』、『侵害と交渉:日本軍南京暴行における第三国の権益』など2022年南京大虐殺史のテーマ出版物が読者と会うことになった。

  南京大虐殺史の外国語翻訳と海外発行を推進、国際的伝播を強化

  発表会の現場には、ここ5年来の南京大虐殺研究の一連の外国語翻訳出版物が集中的に置かれ、その中には記念館が先頭を切って編纂した『人類の記憶:南京大虐殺実証』の英語版とドイツ語版がある。今年、南京大学出版社で『南京大虐殺史』のスペイン語とカザフ語が発売され、これまで出版された英語、ヘブライ語、ポーランド語、ハングル、ヒンディー語を加えて、7つの言語版の海外伝播ルートが形成された。その中で、南京大学出版社は国家記憶と国際平和研究院と共同で「南京大虐殺史」のスペイン語版を発売し、ドイツ語版も計画通りに推進している。

上列左より:ヒンディー語、ヘブライ語、ポーランド語

下列左より:韓国語、カザフ語、英語

『南京大虐殺史』スペイン語版

  今年、記念館は中国外文局と協力し、外国語翻訳シリーズ『第二次世界大戦記憶:南京大虐殺』の編集出版を開始した。このシリーズは南京大虐殺の核心史料をめぐって、第三者の史料原文を外国の人々に提示するのが目的である。その関連作業は着実に進められている。

  記念館はまた海外の華人学者との合作を強化し、海外で外国語版、国内で中国語版の著作を出版している。昨年、米ネブラスカ大学教授の陸束屏先生は記念館と協力して『日本軍南京暴行:ドイツ外交文書に記された南京大虐殺と劫後の社会状況』という本を出版し、今年はその英語版とドイツ語版を出した。英語版は世界的に有名な出版社スプリンガー出版社によって、8月にニューヨーク、ロンドン、ベルリン、シンガポールなどで発売された。ドイツ語版は10月にドイツのウェスバーデンで出版された。

  今年、陸束屏氏の2冊の英語本は国内の団結出版社から中国語版を発売された。その1冊は『彼らは当時南京にいた―南京大虐殺を目撃した英米国民の証言』で、第三者の経歴者が残した南京大虐殺に関する最初の資料を示している。もう1冊は『歴史の深淵に直面——南京大虐殺の顛末を探る』で、その英語版が出版されて2年以来、すでに海外で4200回近くダウンロードされ、国際学術界の注目を集めている。陸束屏氏はその英語版に最新の研究成果を加えた。

  南京大虐殺専門誌の多言語版を推進、学術成果の外国語翻訳を強化

  2018年の創刊し新聞出版局と専門家学者の支持を得ている『日本侵華南京大虐殺研究』誌は『中国語社会科学引用文索引(CSSCI)』出所定期刊行物(拡張版)、中国人文社会科学A刊引用文データベース(CHSSCD)に全文収録され、所属雑誌社は第3回江蘇省新聞出版政府賞先進新聞出版部門を受賞した。今年、4期の中国語雑誌が予定通り発行され、すでに出版された3期のうち、『中国人民大学新聞資料コピー』に3編、『澎湃ニュース』サイトに5編転載された。雑誌社の微信公式アカウントは学術論文を30編以上発表し、ブラウズ量は累計5万回以上に達しており、学術的影響力と伝播力は持続的に強化されている。

  国内でその中国語版を出したと同時に、記念館は中国外文局の支持の下で、南京大虐殺研究、日本侵華史研究、平和学研究などの方面の学術論文を載せた『日本侵華南京大虐殺研究』誌の英語版を海外に刊行して、毎期米、英、独などの国の主流大学、図書館と研究団体に1000冊以上発行し、同時に日本語版も編集しているところである。今年、フランス語世界へ南京大虐殺史実を伝えるために、フランス語版を新たに刊行して、英語、日本語、フランス語からなる多言語の外刊体系を形成した。このようにして、雑誌を媒介にして、国際学術交流を推し進め、その影響力を強めることも可能になると思われる。

『日本侵華南京大虐殺研究』誌のフランス語版

  国家公祭や南京大虐殺史など一連のテーマ出版物を出し、愛国教育の読本を豊富に

  南京安全区国際委員会の主席でドイツ人のジョン・ラベーの生誕140周年の今年、記念館のシンクタンク専門家は、深さと重みのある研究専門書『南京大虐殺国際安全区研究』を発表した。この本は南京師範大学副学長、南京師範大学南京大虐殺研究センター主任の張連紅教授、江蘇省社会科学院歴史研究所研究員の王衛星氏、江蘇省委員会党学校教授の楊夏鳴氏と記念館のベテラン研究者劉燕軍ら4人の専門家が協力して20年以上にわたって完成させたものである。

  もう1冊の研究著作は『侵害と交渉:日本軍南京暴行における第三国の権益』で、江蘇省社会科学院歴史研究所研究員の崔巍氏が書きあげたものである。日本軍が南京大虐殺の過程で第三国の権益を侵害することを視点に研究を行い、南京大虐殺の国際的な影響を強調したのである。この本は記念館シンクタンクの国家記憶と国際平和研究院の課題の成果でもある。

  2014年初の国家公祭式典以来、記念館は毎年、国家新聞出版放送総局の社会主義中核的価値観の育成と実践をテーマにした重点出版物ーー「国家公祭―南京大虐殺犠牲者の国家公祭日を読み解く資料集」を編集出版し、これまでに8冊が出版された。今年は9冊目で、2021年の国家公祭日を全記録し、全国の大衆性テーマ教育活動の展開、海外と全国記念館の同時公祭、各業界の式典準備活動、並びに国内外の主流メディアの報道を紹介した。この本は国家公祭のテーマ教育を展開するために大衆的な読み物を提供している。

  今年は中日国交回復正常化50周年である。1985年の開館以来、記念館は対日民間交流の中で、多くの実践例を残してきた。『歴史を鑑に——日本友人の平和実践口述』には、15人の日本友人が歴史の真相を堅持し、侵略戦争を反省し、積極的に平和を守る物語が集まっている。彼らの中には、父親が中国侵略戦争に直接参加した人もいれば、日本の戦争犯罪や遺留問題に関心を持つ人、日中友好を一生の事業とする人もいる。日本の中国侵略と南京大虐殺の歴史的真実を知った時、彼らは正義の側に立って、歴史真実を守り、戦争犯罪を懺悔し、平和を伝えるために積極的に行動した。この本はシンクタンクが発表した2冊目の日本人友人の口述史なのである。

  長い間、記念館は南京大虐殺生存者、南京大虐殺歴史記憶構築者、海外友人が語る3大シリーズの口述史の記録を堅持してきた。将来記念館は引き続き生の声の口述記録で歴史の詳細を再現し、南京大虐殺の歴史記憶の構築と伝承を続けていく。

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