『永遠の銘刻』版画展が開催
9月18日午前10時30分、「永遠の銘刻ーー抗戦歴史記憶版画展」が記念館3号展示ホールで行われた。
中華芸術の重要な構成部分である版画は、波乱万丈な全民族抗戦の中で、抗日の利器となり、民族精神の発揚、外敵侵入の抵抗の面において独特の役割を果たした。
記念館が今回開催した版画展は中国美術館、江蘇省美術館、金陵美術館、記念館所蔵の版画作品を初めて集め、1930年代の李樺、王琦、古元、彦涵、力群などの初代新興版画芸術家と現代版画クリエイターの作品を展示した。戦火が広がり物資が乏しい中、版画家たちは刻刀を武器にして、粗末な木の板に国家民族への素朴な愛と侵略者への強い恨みを刻み、最後まで堅持する勇気、熱血と必勝の信念を1枚の版画作品に注ぎ込んだ。このような生命と血肉で作られた芸術は、中国人民の内的激情の噴出、民族の偉大さと不朽を示している。
『怒号せよ、中国!』(作者:李樺)
『泣き母親』(作者:袁慶禄)
特に61枚の南京大虐殺生存者の肖像版画が起伏した格子の中に嵌め込まれ、版画アレイに積み上げられている。このような伝統を破り、秩序を突き破る展示方式は、犠牲者たちの荒涼たる悲痛の運命を象徴している。これは2021年末までに登録されている61人の南京大虐殺生存者の『生存印記』と名付けられた木彫り肖像画で、全国各地から来た31人の版画家が一刻を争って刻刀で残した貴重な作品で、記念館に所蔵されている。
記念館館長の周峰氏は、「芸術は歴史の担い手であり、人類の発展の軌跡の証しです。私たちは記念館の空間叙事を革新し、‘芸術+歴史’を融合させ、歴史的深みと芸術的温度を持つこの展覧会を打ち出しました。この展覧会に足を踏み入れた観客一人一人が家国への感情を呼び起こされ、そして国のために何かをしなければならないと思う力をもらえるだろうと思います。また、芸術が投じた一筋の光によって、人々が正しい歴史観を樹立し、平和を大切にし、未来を切り開くように導かれることができるだろうと信じています」と語った。
観客の薛さんと左さんは版画展の南京大虐殺生存者の木彫り肖像画の前に長く立ち止まった。薛さんは、「『南京大虐殺史実展』と『永遠の銘刻』版画展を見学して、いつまでたっても国豊民強であればこそ、国民がいじめられることはないと感じさせられました。死んだ同胞を本当に気の毒に思います。しわだらけで難儀そうな生存者の顔を見て、苦労をなめ尽くしたな、たいへんだったなと感じます。この屈辱の歴史を銘記し、せっかくの平和な生活を大切にして、国を強くて豊かにするために努力しなければならないとつくづく思います」と語った。
この版画展は2024年1月1日まで続くという。