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  南京大学ドイツ語学部は、『ラーベの日記』と深い関わりがある。『ラーベの日記』の重要な歴史的な価値に基づいて、南京大学ドイツ語学部長の陳民先生は、多くの00年後生まれの学生を連れて、ラーベ氏の中国での足跡をたどり、戦乱の歳月における人間の光を探し、そこから深い歴史的事実を掘り起こすという活動を展開している。これは民族記憶の継承と伝播に有効なだけではなく、若い世代の学生の思想啓発と生命教育においても重要な一環だと思われる。

  2021年3月、陳民先生と常晅先生をはじめとするチームは、南京大学に特別な国際オンライン課題「ラーベの日記と平和都市」を申し込み、後に大学生の夏期社会研究科目になった。彼らは大学内で参加者を募集したところ、大学生たちが積極的に申し込んだ。最終的に南京大学で14種の異なる学類と専門から36人が入選した。参加者のほとんどが20代の大学生である。

36日間の実践では、南京大学の教師と学生たちは『ラーベの日記』を持ち、当時中国でジョン・ラーベ氏がたどった足跡に沿って、南京・北京・上海、三つの都市を訪れた。彼らはまずは記念館を来館し、その後ラーベ氏と国際安全区記念館、南京鼓楼病院院史館、中国人民抗日戦争記念館、ジョン・ラーベ氏北京交流センターなどを次々と現地見学した。


侵華日軍南京大虐殺遇難同胞記念館を見学中


ラーベ氏と国際安全区記念館を見学中

  この路線に沿って、南京大学の教師と学生たちは次々とトーマス・ラーベ氏(ジョン・ラーベ氏の孫)とクリストファー・ラインハルト氏(ジョン・ラーベ氏の曽孫)、当時ラーベ氏の助手を担当した韓湘琳氏の娘である韓雲恵さんと連絡を取り、ラーベ氏の旧居とベルリンのラーベ氏の墓地を修繕した責任者、『ラーベ日記』初版の編集翻訳者代表、オペラ『ラーベの日記』の主要創作代表者にインタビューした。そのほか、彼らは中国系アメリカ人作家、『南京大虐殺』の作者のアイリス・チャン氏の母親、張盈盈女史と連絡を取り、国内外において40回近く、オンラインや現場でのインタビューを行った。最後には100分間ぐらいのドキュメンタリーが完成し、ラーベ氏と中国との縁、愛を貫いた生涯の軌跡をつないだ。 

 

    

  2022年、「ラーベの日記と平和都市」チームは、引き続き南京大学のキャンパスで参加者を募集し、口述史インタビューをオンラインコースにて制作した。このコースは現在、中国で7つの省市、小中学校10校に利用されており、多くの小中学校が次の3ヶ月間コースを予約している。

  現在、このチームは南京大学出版社と協力して、約40回のインタビューをまとめて1冊の本にする。この本は約20万字で、今年の国家公祭追悼式の前に出版する予定である。

  メンバーの張嘉麒さん(南京大学計算機学部の4年生)は、「南京大虐殺はある時の、ある都市の、ある世代の記憶ではなく、中国人の共通の記憶である。 オンラインコースを通して、その歴史的記憶を多くの人に知ってもらいたいと思う」と自分の感想を述べた。

  南京大学数学系統計学専攻の李珂さんは、「自分の専門とこの項目はあまり関係はないが、チームのみんなと一緒に頑張ったから、『光』が見られると信じている」と述べた。

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