初めての「南京大虐殺歴史記憶伝承者」証書授与式が挙行
今年8月15日は、日本が無条件降伏を宣言してから77周年の記念日である。同日午前、記念館では「南京は忘れない」をテーマに教育活動が行われた。
8時15分、平和の鐘を鳴らす式典が記念館公祭広場で行われた。南京大虐殺生存者の子孫6人と南京市青少年の代表が、平和の鐘を鳴らした。鐘の音が広場の上空に長く響き渡り、常に歴史を記憶し、歴史の真実を守り、民族の尊厳を守り、平和と正義を守ることを人々に告げたい。
9時、「南京大虐殺歴史記憶伝承者」証書授与式が、記念館「三つの必勝」展示区ホールで行われた。南京大虐殺生存者の夏淑琴氏の孫である夏媛さん、曽孫の李玉瀚さん、生存者の葛道栄氏の息子である葛鳳亮さん、生存者の艾義英氏の息子である黄興華さん、孫の黄叡さんを含める13人の生存者の子孫は、生存者の夏淑琴氏、葛道栄氏、艾義英氏から、それぞれ証書を受け取った。これは、生存者の子孫たちが正式にバトンを引き継ぎ、南京大虐殺の歴史的記憶を伝承していく重任を担うことを意味している。
南京大虐殺生存者の夏淑琴氏の孫である夏媛さんは、「南京大虐殺の惨事は、中国の歴史上最も暗いページです。私は幼い頃から、祖母に南京大虐殺中の家族の不幸な境遇を聞いていました。生存者の子孫として、私はその歴史を決して忘れません。2004年、祖母は記念館から『南京大虐殺生存者証明書』を受け取りました。その時から、人々に南京大虐殺の真相を語ることが祖母にとって最も重要な仕事となっています。今日、私と息子はまた、このような同じ重みのある「伝承者」の証書を受け取り、今後、家族のこの悲惨な体験をより多くの人に話し、南京大虐殺の真相を永遠に伝えていく責任があります」と述べた。
式が終わった後、夏媛さんは、『南京大虐殺史実展』展示ホールにある「夏淑琴氏の家族写真」の前で、1937年に祖母の家族9人のうち7人が、日本侵略軍に虐殺された不幸な境遇を見学者に語った。
南京大虐殺生存者は現時点では、わずか55人になっている。彼らの平均年齢は、92歳を超えている。時間が経つにつれて、生存者がますます少なくなってきている。