お問合せ先 | 侵華日軍南京大虐殺遇難同胞記念館

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  6月7日、南京大虐殺生存者の余昌祥氏が95歳で逝去された。現在、南京侵華日軍被害者支援協会に登録されている生存者はわずか55人になった。

  南京大虐殺の時、余氏の父親は南京城に侵入した日本軍に刺殺された。当時10歳の余氏は、武器を持ていない市民が日本軍に首を切られ、強姦され、略奪された場面を目撃し、精神的に大きな衝撃を受けた。生き残った余氏は、その悲惨な経験に苦しめられ、髪が真っ白になるまでに数十年間記憶を封印した。

 「これまで(この体験について)どうしても言いたくなかったのは、思い出したら気分が悪くなり、本当に、本当に辛かったからです。2012年、記念館に行ってから、初めてみんなに過去のことを話しました。」その後、余氏は勇敢にも辛い記憶に立ち向かい、自身の体験を公開し始めた。

  2012年12月、余氏は日本の福岡、熊本、長崎での証言集会に参加した。集会では、南京大虐殺の時、自分と家族に起こった不幸な出来事を現地の参加者に話した。

  南京大虐殺犠牲者名簿の壁にある「余必福」という名前は、余氏の父親の名前です。2015年から、余氏はほぼ毎年記念館に来て父親の名前の前で花や線香をたむけた。

  近年、体調が悪くなっているにもかかわらず、余氏が頑張って、記念館で行う平和の集いや家族祭などの活動に参加してきた。

  余氏が逝去された後、遺族は彼の生前の願いに従い、遺体を公益事業に提供した。


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