南京大虐殺生存者の巫吉英氏が逝去
5月25日、南京大虐殺生存者の巫吉英氏が自宅で亡くなられた。享年98歳であった。現在、名簿に登録された南京大虐殺生存者は、僅か56人になっている。
巫吉英氏は、1924年に江蘇省句容に生まれた。家が貧乏だったため、彼女は南京の張姓の家に売られ、使用人になった。日本軍が町に侵入した際、張姓一家は南京を離れ、病気のおばあさんだけを残し、巫吉英氏に世話をしてもらった。ある日、二人の日本兵が張家の裏口から入ってきた。一人の日本兵が巫吉英氏の左太ももに刀を刺した。巫吉英氏は怖くて、張氏を連れて外に出て、あちこち逃げて、菜帮橋近くの菜園のそばにある部屋に隠れた。「その家の前ではたくさんの人が死んでいて、13人ぐらいいた。私は怖くて、おばあさんを死人の山の中に隠れさせ、私も死人の体で遮って、死んだふりをした」。
近くで捜査していた日本兵が去った後、巫吉英氏は張家のおばあさんを連れてあちこちに避難し続けた。「ある路地で7人のおばあさんに会って、みんなで逃げたが、前を走っていた4人のおばあさんは、日本軍に殺された。後ろの3人は、急いで折り返して走りながら、一緒に逃げようと私たちに呼びかけた。途中でまた髪の真っ白なおばあさんに会って、彼女に一緒に逃げようと誘われた。私は彼女について行き、あるアメリカの学校に着いた。後に、そこは難民キャンプだと知って、中に入った」。その後、そのおばあさんは、姿を消したが、巫吉英氏は難民キャンプに隠れて、生き残った。